auでGoogle検索が行えるようになった2006年7月頃から、それまでは「公式メニューに載るかどうか/公式メニュー内での順位がどこか」に特化されていた携帯サイトのマーケティングに関しても、頻繁に「SEOが大切だ」と言われるようになってきました。
現時点で公式メニューの上位にあるようなサイトでも、既に検索エンジン経由との流入数比率は5:5という話も聞きます。(これは公式上位サイトが検索でも優遇されるという事情も含めてですが)
今回は、サービス提供者の立場で見た携帯検索とPCでの検索の現時点での違い、近々で必要なSEO/SEMの方法をまとめておき、最後に少しだけ将来的な展望を考えられればと思っています。
広告媒体として無限の可能性
携帯端末を広告媒体として見た場合、PCと比べて非常に大きなアドバンテージが3つ挙げられます。
- 端末が個人に特化しており、情報の収集や提供コンテンツのカスタマイズを行い易い
- いつでも電源が入っている
- 常に個人と共にある
ユーザの傍に常にあり、ユーザの嗜好や行動をよく知り、常に情報の受信を待ち受けている端末...携帯こそは「究極の広告媒体」になりえるポテンシャルを秘めていると言っても過言ではないでしょう。
しかし、現時点でまだ携帯は夢の端末たりえていません。
「小さく、軽く、持ち運びやすい」という長所はそのまま、「ディスプレイの小ささ」「不便なインターフェース」「制限されたコンテンツ量」という短所に繋がってしまいます。
自ずとユーザの検索行動もPCとは違ったものになってきます。
平均入力語彙数の少なさ
検索窓が登場しても、そこに入力される単語はPCとは異なります。
PCでは「行きたいサイトが決まっていれば、サイト名をそのまま入力する」「検索結果が多すぎないように、複数の単語を入力する」という動向に2分されるのが最近の傾向です。
| 1語 | 50.0% |
| 2語 | 33.9% |
| 3語 | 10.5% |
| 4語 | 3.7% |
しかし、携帯においては半数が1語だけ、90%近くが2語以下となっています。(右表参照)
このことから、いわゆるロングテールでの広範囲なキャッチアップよりも、ビッグワードでの確実な集客が現時点では求められていると言えそうです。
※とはいえ、検索ワード数の問題については一概にはまとめられず、入力端末や利用状況によってもかなり差が出るようです。
参考→A Large Scale Study of Wireless Search Behavior:Google Mobile Search
検索エンジンの挙動の違い
こういったユーザの検索行動の違いに対して、たとえば米国Yahoo!はYahoo! Go for Mobile 2.0で水平/垂直軸の検索を予測することで対応しようとしています。
Yahoo! Goは昨年発表された、携帯端末やTVなどでYahoo!検索やメール、アドレス帳などの機能が使えるようになるためのソフトウェアです。Nokiaなど一部の携帯端末でのみ利用可能で日本では未対応ですが、今月はじめにWindows Mobileでの対応が発表され、あわせてoneSearchという新たな携帯用検索エンジンを発表しています。
例えば「49ers」と1語だけ検索した場合に、これは恐らく49ersというチームの情報が知りたいのだろうと予測し、最近の試合結果や選手名鑑などから上位に表示していきます。あるいはポップミュージシャンの名前を入れると、最上位にはヒット曲の着メロ配信サイトや曲のオンライン購入サイトが上位カテゴリとして表示され、携帯用の壁紙に使える画像などが続きます。これらはoneSearchのデモページで詳しく見ることができますが、「You don't have to "feel lucky"!」とGoogleへの対抗心と自信をのぞかせています。
また、後述しますがInfoSpaceやJumpTap、Medioなどの既に携帯検索市場では実績のある検索エンジンでは、既にユーザの検索傾向から入力後のカテゴリを予測するような機能が実装されています。
このように、エンドユーザの行動とそれにあわせた検索エンジンの振る舞いを見ると、PCの検索とは似て非なるものであることが見て取れます。
そして更に、その相違はテクノロジー部分に限らず、根本的な商売の仕組みに起因してくることもあります。
次回は携帯とPCのビジネスモデルの違いという観点から見ていこうと思います。


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